2017年の天候
カベルネ・ソーヴィニヨ56%、
メルロー25%、
プティ・ヴェルドー10%、
カベルネ・フラン9%
2017年は、オルネッライア史上、最も暑く、雨が少ないヴィンテージとなりました。偉大なヴィンテージになる予兆は最初からありました。まずは冬で、降水量は例年並みでしたが、平均気温は3度以上も高く、温暖な日が続きます。つぼみは平年よりかなり早く出て、週間も早く姿を見せました。3月に入っても平均気温より高い日が続き、雨がほとんど降らなかったため、ブドウはきわめて順調に成長します。4月末に気温が急激に下がり、トスカーナ地方のあちこちで霜害が出ましたが、オルネッライアのある地中海沿岸では海洋性気候により気温が氷点下になることはなく、つぼみが霜で落ちることはありませんでした。5月になると、高温で乾燥した気候が戻ります。雨が降らないため、ブドウの木や房の成長は止まりましたが、開花には理想的な天候となりました。7月と8月は降雨量がゼロでしたが、夜間に冷え込んだため、ブドウに大きなストレスはかかりませんでした。収穫が始まったのも早く、メルローは8月24日に開始し、好天と高温の中、9月の最終週に完了します。9月中旬、雨が降りましたが、晩熟型のブドウには、暑さから来るストレスから回復する恵みの雨となりました。2017年ヴィンテージを表す言葉として最高醸造責任者のアクセル・ハインツが選んだ言葉は「ソラーレ(眩い)」で、アルゼンチンの現代美術家、トマス・サラセーノがデザインを担当しました。醸造と熟成
ブドウは手摘みして、15kg の小型コンテナーに入れて醸造所へ運びます。除梗の前と後の2 回 、選果台の両側で職人が並び、健全なブドウを選別した後、柔らかく破砕します。これまで、選果は人手に頼っていましたが、2016年からは、精度を上げるため、人手に加えて光学的選果機を導入しました。ブドウは、品種ごと、区画ごとに分けて醸造し、ステンレス・タンクとコンクリート・タンクを使い、26°Cから 30°C で1週間かけて発酵します。その後、15日間、果皮とマセレーションさせ 、合計で3 週間、発酵槽に入れました。マロラクティック発酵は、主に木樽を使い、(木樽の比率は、新樽が70%、1年使用の旧樽が 30%)その後、ワインは、バリックに入れ、温度管理したセラーで 18 ヵ月間熟成します。12 ヵ月熟成させた時点でワインをブレンドしてから 樽に戻し、さらに6 ヵ月、樽熟を続けます。瓶詰め後、ボトルで12 ヵ月間熟成させてから、市場に出荷します
醸造家の試飲コメント
「オルネッライア 2018 は、オルネッライア特有の深いルビー色に加え、2018 年の大きな特徴である躍動感と凝縮感が表れています。赤い果実や柑橘系のアロマに、リコリスや地中海のハーブのニュアンスがアクセントになり、立体的な香りが特徴的です。口に含むとワインの風味が口中に広がり、絶妙のバランスを奏でます。タンニンは凝縮度があり、同時に繊細で絹のような滑らかさに驚きを感じます。余韻には、フレッシュ感と輪郭のシャ ープな酸味がきれいに表われており、感覚を揺さぶるような体験へと誘います。」
最高醸造責任者 アクセル・ハインツ
RATINGS
Wine Advocate 96
Wine Spectator 94
James Suckling 97
Antonio Galloni 97