2014年の天候と作柄
カベルネ・ソーヴィニヨ 34%
メルロー32%
カベルネ・フラン14%
プティ・ヴェルド20%
2014年は温暖で雨の多い冬で幕を開け、続いて温かく乾燥した春となり、発芽や開花も例年通りで順調に育ちました。7月も平年と同じ気候が続きましたが、8月は一転して雨が降り、気温も上がらず、ブドウには厳しい気候となります。病害のリスクがあったため、8月はまる1ヶ月、丁寧に葉を刈り込み、こまめに病害対策を続けました。この結果、ブドウは理想の状態になり、収穫期の9月と10月には日照が戻って乾燥した天候となり、ブドウが熟成する絶好の天候になりました。収穫では細心の注意を払い、極上のブドウを厳しく選別しました。区画によっては、3回に分けて収穫したところもあります。健全なブドウだけを選ぶため、選果台でも厳しくブドウを選別しました。 2014年はオルネッライア史上、収穫期間が最も長く、最も遅く終わった年でした。メルローの最初の収穫が始まったのが9月6日でした。昔からある畑では、メルローをも含むほとんどの収穫が10月となりました。最後の収穫が終わったのが10月22日でした。
醸造と熟成
ブドウの房を手摘みして、容量が15kgの小型コンテナーに入れて醸造所へ運びました。除梗の前と後の2回、健全なブドウを選別した後、柔らかく破砕します。ブドウは、品種ごと、区画ごとに分けて醸造します。 発酵にはステンレス・タンクとコンクリート・タンクを使い、26℃~30℃に保って2週間かけます。その後、10日から15日間、果皮とマセレーションさせました。マロラクティック発酵は、主に木樽を使います。木樽の比率は、新樽が70%、1年使用の旧樽が30%です。その後、ワインは、バリックの小樽に入れ、温度管理したセラーで18ヵ月間熟成します。12ヵ月熟成させた時点でワインをブレンドしてから樽に戻し、さらに6ヵ月、樽熟を続けます。瓶詰め後、ボトルで12ヵ月間熟成させてから、市場に出荷しました。
醸造家の試飲コメント
「2014年は、私の記憶の中で最も厳しい試練の年であり、同時に高品質の素晴らしいワインを造ることができ、大きな喜びを感じたヴィンテージです。ブドウは、例年よりゆっくり成熟したため、力強さと生命力をそなえたブドウができました。 中でも印象的なのは、タンニンの質の高さです。口に含むとタンニンはシルキーで洗練されており、ざらつく感じはありません。 今年は、オルネッライアの大きな特徴である「エッセンス」を表現できました。自然なスタイルの中に、際立った個性がある優れたテロワール、畑やセラーで働く人々の高い能力が見えます」
2015年5月 最高醸造責任者 アクセル・ハインツ
RATINGS
Wine Advocate 94
Wine Spectator 90
James Suckling 95
Antonio Galloni 91