2015年の天候と作柄
64%メルロー
17% カベルネ・ソーヴィニヨン
10% カベルネ・フラン
9% プティ・ヴェルド
2014年という特異なヴィンテージの後、2015年ヴィンテージは非常に標準的なワイン造りに適し たお手本のような年でした。標準的な冬に続き、数日の零下の日もありましたが温暖で適度な雨 量により4月が始まって数日の間に発芽しました。春は乾燥して天気が良く、ブドウの生育にとっ ては理想的な条件で5月末には既に花が満開となりました。6月からは雨量が減り水ストレスが高 まっていきました。7月は1ヶ月ずっと最高気温30度を超える日が続き、特に暑く乾燥した期間と して記憶に残るでしょう。雨不足と熱波により、ブドウの成熟が止まり、早い時期の収穫が必要 になるのではと懸念されました。幸いにも8月10日頃に激しい雨が降り、再びブドウの成熟が進み 、成熟の最後の段階はとても爽やかな気候となりました。この冷涼ながらも日照量の多い天候は、収穫の期間中ずっと続きました。その結果全ての畑の区画のブドウが完璧な成熟状態、つまり フレッシュで生き生きとした芳香成分の質とポリフェノールが完熟状態となり、芳醇ながらシル クの様に滑らかで柔らかいタンニンを備えた状態になるのを待ったことにより、収穫は非常にゆ っくりと行われました。8月29日にメルローの収穫から始まり、10月12日にカベルネ・ソーヴィニ ヨンとプティ・ヴェルドの最後の収穫が終わりました。醸造と熟成
15kg容量のかごを使用し手摘みによる収穫を行っています。除梗前と除梗後の2回にわたって丹念
にぶどうを選別し、続いて軽く破砕。醸造は各品種、区画ごとに別々に行っています。アルコー
ル醗酵はステンレスタンクを使用し、26℃~30℃の温度で2週間行い、そのまま引き続き10~15日
間のマセラシオン(醸し)を行っています。マロラクティック醗酵はステンレスタンク内で始ま
り、樽(新樽25% 、1年樽75%)に移した後終了。ワインは完全に温度管理された当社のセラーに
て15ヶ月間熟成を行いました。バリック樽内での熟成が始まった12ヶ月後にブレンドの工程を経
て、再び樽にてさらに3ヶ月間熟成を行いました。そして、瓶詰め後更に6ヶ月間の瓶熟成を行っ
た後出荷しています。
醸造家の試飲コメント
“レ・セッレ・ヌオーヴェ・デル・オルネッライア2015年ヴィンテージは様々な要素が理想的なバラン
スを保っているという、類い稀なヴィンテージです。果実の成熟度合い、果実の品質、特別な心
地よい風味のバランスです。凝縮された色味と若々しい外見があり、凝縮されており熟したフル
ーテ ィーなアロマと微かなスパイシーかつトーストのような香りが感じられます。口に含むと見
事に丸みがあり、サテンのように滑らかで素晴らしいテクスチャーが感じられ、バランスがとれ
ています。みずみずしい果実味と柑橘系ながら角の無いフィニッシュがあり、バルサムの香りに
よってフレッシュさが引き立っています。”
アクセル・ハインツ 2017年5月
RATINGS
Wine Advocate 93
Wine Spectator 92
James Suckling 94
Antonio Galloni 94