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ヴェンデミア・ダルティスタ

レベッカ・ホーン

オルネッライア2008 「レネルジーア(エネルギー)」

オルネッライア2008
「レネルジーア(エネルギー)」

オルネッライア2008のキー・ワードとして「レネルジーア(エネルギー)」を選びました。2009年は陽光に恵まれ、凝縮感が非常に高く力強いワインができたヴィンテージで、ブドウが太陽のエネルギーを十分に蓄積した後、少しずつ放出し、ワインに独特の生命力を与えました。
このキー・ワードをモチーフに、レベッカ・ホーンがヴェンデミア・ダルティスタの第3回目となる作品を担当しました。

芸術家について

1944年、ドイツのミヒェルシュタット生まれの彫刻家、パフォーマンス・アーチスト、映像監督で、現代美術の世界では国際的な名声を得ています。ドイツ在住で、同国を活動拠点にしています。さまざまな分野で才能を発揮し、洗練された作品を発表しているホーンは、1970年代の初期から、パフォーマンスとインスタレーションで有名になりました。絵画、写真、映像作品も制作し、近年では執筆活動や演劇の分野でも活動しています。ホーンが作品の中で繰り返し使うモチーフは、身体、空間、動き、音楽の間の相互の関係性で、特に、作品を見る者が空間と対話することに焦点を当てています。ホーンの作品は、表現力が多彩で、詩のように普遍的に美しいのが特徴です。記憶、科学、音楽、文学、神話、魔法、錬金術をはじめとする人間の素晴らしい能力や知的生産物からインスピレーションを受け、人間が存在する意味とは何かという昔からあるジレンマを掘り下げる作品を作りました。世界各地の美術館では、現代芸術界に強い影響力を与えたホーンの作品を展示しています。

ヴェンデミア・ダルティスタの作品

ホーンは、オルネッライア2008の特徴を表す言葉として選んだ「レネルジーア(エネルギー)」をモチーフにして、鏡と銅を組み合わせた動く彫刻を制作し、オルネッライアの樽熟庫に設置しました。ワインを造るプロセスからインスピレーションを得たこの彫刻は、周囲の空間と相互作用を起こして錬金術のプロセスを生み、液体、固体、空気をエネルギーへ変換する様子を表現しています。ダブルマグナム(3リットル)のボトルには、鏡と銅の彫刻をモチーフにして絵を描き、直筆の署名を入れました。アンペリアル(6リットル)では、ボトルの周囲を鏡と銅のオブジェで包んでいます。世界に1本しかないサルマナザール(9リットル)のボトルには鏡と銅の彫刻を配し、オルネッライアの樽熟庫に設置したインスタレーションと対になっています。

レベッカ・ホーンがヴェンデミア・ダルティスタのためにデザインした「レネルジーア(エネルギー)」の大型ボトルの一部は、2011年5月19日、ベルリンの新ナショナルギャラリーにおいて、クリスティーズのドイツ支社長、ランツァウ伯爵夫人がハンマーを持ってオークションを実施し、収益金は、ベルリンの「国立美術館友の会」に全額、寄贈しました。

ギャラリー