2015年の天候と作柄
ソーヴィニヨン・ブラン 61%
ヴィオニエ 23%
ヴェルメンティーノ 14%
プティ・マンサン 3%
変則的な気候となった2014年の翌年、2015年は例年通りの天候で、教科書的なヴィンテージとなりました。冬は例年通り雨が多く、氷点下を下回る日が数日ありましたが、寒さは厳しくありませんでした。4月の初めにはつぼみが発芽しました。春は、乾燥した好天に恵まれ、ブドウの生育には理想の天候となります。このため、開花が早く5月末には満開となりました。6月、ブドウでは、水不足からくるウォーター・ストレスがゆっくり始まります。7月は連日、最高気温が30℃を越える暑くて乾燥した日が続きました。雨不足に熱波が重なってブドウの成熟が止まり、早い時期に収穫しなければならなくなる異常事態も想定しましたが、幸い、8月10日に大量の雨が降り、再びブドウの成熟が進み、気温も下がって、熟成の最後の時期として理想的な気候となりました。このため、ソーヴィニヨン・ブランとヴィオニエを最良のタイミングで収穫することが可能になり、8月17日から9月の初めまでで収穫を完了しました。ヴェルメンティーノは、日照が多くて冷涼な気候の恩恵を受け、9月の終わりまで成熟期間を延ばすことができました。
醸造と熟成
早朝、健全で上質のブドウだけを選んで手摘みで収穫し、実が潰れないよう、容量が15kgの小型コンテナーに入れ、醸造所へ運ぶと直ちに冷却しました。これにより、ブドウの香り成分をそのまま保てます。熟練した職人の厳しい目で上質のブドウだけを選別した後、搾汁します。搾汁では果汁が酸化しないよう細心の注意を払いながら、除梗せず全房のまま時間を十分にかけて柔らかく搾りました。12時間かけて重力により果汁を清澄させた後、ロットごとに樽(新樽23%、旧樽27%)、ステンレス・タンクとコンクリート槽(50%)へ入れます。発酵は22℃以下で進め、マロラクティック発酵はさせません。ワインは、6ヵ月間、澱と接触させたまま熟成させ、その期間、定期的にバトナ―ジュを実施して澱を攪拌します。その後、ブレンドして最終的なワインに仕上げます。ワインは軽く清澄した後、さらに12ヵ月間
醸造家の試飲コメント
「ポッジョ・アッレ・ガッツェ・デル・オルネッライア2015は、絶妙のタイミングで豊かな日照と冷涼な気温に恵まれた素晴らしいヴィンテージをそのまま表しています。色調は、フレッシュ感にあふれた力のある麦藁色で、香りには、成熟した柑橘類、南国系のフルーツ、白い花の濃厚で洗練されたニュアンスを感じます。口に含むと、肉付きがよく、ジューシーで、透明感があり生き生きした果実味を感じ、日差しが強くて適度に冷涼なこのヴィンテージを完璧に表現しています。果実味にあふれる余韻がいつまでも続き、口の中がキレイに洗われフレッシュ感でいっぱいになります」
最高醸造責任者 アクセル・ハインツ
RATINGS
Wine Advocate 89
Wine Spectator 90
James Suckling 93
Antonio Galloni 90