2016年の天候と作柄
年々そのような気候が標準のようになりつつありますが、2016年の冬は異常なほど暖かく、2月は豪雨に見舞われました。発芽は、例年通り3月の最終週でした。土壌中の十分な水分と温暖な気候により、4月は例年より早くブドウ樹が生育しました。5月にかけて気温は例年並みに戻り、僅かに生育のスピードは緩やかになり、乾燥して天気の良い5月最終週に開花し、良い果実になるために準備万端な状態になりました。夏は例年並みで、降雨量がほとんど無かったことにより成熟期間における果実に対 する水ストレスのレベルが高まりました。例年8月 の休暇シーズンに 起きる嵐も起きず、収穫 の初 めの段階の 間中は 水ストレスの状態が維持 されました。幸運 にも、 昼夜の顕著な気温差があったおかげでブドウ樹は日中 の暑さから 回復することができました。果実の生熟が着実 に進ん だ結果 、素晴らしいポリフェノール成分のポテンシャルと、糖度と 酸度のバランスのとれたぶどうになりました。収穫は例年より早めに、8月24日からメルローの若樹から始まりました。9月中旬まで適度な雨量があったおかげで日照もありながら適度な気温で、土壌中の十分な水分により成熟が止まることなく、ほぼ完璧な条件で収穫することができました。10月12日に、その他の成熟の遅い品種の収穫が終わりました。
醸造と熟成
各品種の 特徴をそのまま保つため、醸造は品種ごとに小 サイズのステンレスタンクを用いて行われています。アルコール醗酵終了後、引き続きステンレスタンクにてマロラクティック醗酵が行われます。ワインはその後、一部をオルネッライアの使用済みバリック樽、一部をセメントタンクに入れて10ヶ月間の熟成を行い、タンニンとフレッシュな果実の風味の完璧なバランスを持つワインに仕上げられました。
醸造家の試飲コメント
「2016年ほどトスカーナの沿岸の気候の長所全てを雄弁に語るヴィンテージはこれまでにありませんでした。日照と、夏期の昼夜の寒暖差とがほぼ完璧な組み合わせで、またブドウの生育をゆっくりとさせるために適切な雨量があり、干ばつに見舞われることもありませんでした。結果、これまでのレ・ヴォルテ・デル・オルネッライアの中で最もピュアな仕上がりのひとつになりました。完熟しているけれどもいきいきとした果実味と、シルクのような滑らかさとこくが一体となり、フレッシュでいきいきとした酸によって際立っています。」
アクセル・ハインツ
RATINGS
Wine Advocate 91
Wine Spectator 92
James Suckling 92