2017年の天候と作柄
プチ・マンサン100%アルコール度数14.5%残糖度89 g /リットルA.T. 7.1 g / リットル
2017年は、オルネッライア史上、最も暑く、最も乾燥した年となりました。冬からその兆候が見えました。冬は、平均気温が例年より3度以上も高く、降雨量は平年並みの非常に温暖な天候でした。結果として、発芽は例年より2週間も早く始まります。降雨量が非常に少なく、温暖な3月には、早くもブドウの成長が始まりました。4月末に、急激に気温が降下し、トスカーナ各地で、霜害が発生しました。オルネッライアの畑は地中海の沿岸にあり、海に近いおかげで気温が氷点下を下回ることはなく、発育中の芽は遅霜の被害を受けませんでした。5月には、温かく乾燥した天候が戻りました。ブドウの木や房は全体に小振りにはなったものの、理想的な条件で開花しました。7月と8月は、ほとんど雨が降らず猛暑となりましたが、夜間は大きく冷え込んだため、昼の暑さによるストレスから回復できました。天候に恵まれ、小振りのブドウが順調に育ったため、プチ・マンサンの収穫も例年より早く、10月の第1週に始まりました。
醸造と熟成
収穫したブドウが醸造所に到着すると、ロットごとに搾汁し、発酵させます。時間をかけてゆっくり搾ったジュースは、一晩寝かせます。ロットごとに樽(新樽100%)へ入れ、アルコール発酵させます。発酵は22°C以下で進めます。目標の残糖度とアルコール度数に達すると、発酵を止めます。マロラクティック発酵はさせません。澱を引いた後、12ヶ月間熟成させます。その後、いろいろなロットのワインをブレンドして瓶詰めします。ボトルに入った状態で更に12ヶ月間、瓶内熟成させてから、市場にリリースします。
最高醸造責任者アクセル・ハインツ
醸造家の試飲コメント
オルヌス・デル・オルネッライアは、ブドウ栽培に理想の地で、極上のデザート・ワインを造りたいとの情熱から生まれました。穏やかで地中海の風が吹くボルゲリの秋が、ブドウの遅摘みには絶好の気象条件となりました。オルヌス・デル・オルネッライア2017は、このワイン特有の輝く黄金色の色調があり、香りには、少し苦みを含んだアーモンドや干したアプリコットの豊かなニュアンスを感じます。口に含むと、柔らかい風味が口の中に広がり、その後でプチ・マンサン特有の美しい酸味が表れ、このワインの素晴らしい風味を感じます。
醸造責任者オルガ・フザーリ